『携帯彼氏』の災難!?
「ごめんなさい。羽澄さんとは遊んだりするだけの仲だったので、彼の悩みとかは聞いたことがありません」

そう言って首を横に振った。

「そう…でしたか。すみません、取り乱してしまって」

「いえ…。ところで澄夜さん、あなたは誰か交際なさっている方はいらっしゃるんですか?」

「わたしですか? …いえ、羽澄が死んでからは」

澄夜は少し遠い目をして、墓を見つめた。

「羽澄が死ぬ前には、婚約していました。けれど彼の存在がどのぐらい大きかったか自覚してしまって…。解消してしまいましたよ」

「…そうですか」

そこで会話を終わらせようと思った。

私は澄夜に挨拶をし、その場を離れた。
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