『携帯彼氏』の災難!?
私はミナと別れた後、従兄のソウマの店に向かった。

普通ではない雑貨屋を営むソウマの店は、いつ来ても客がいない。

なので堂々と店内で話ができる。

「―コレはまた」

私が開いて見せたケータイを見て、ソウマは呆気に取られた。

『…何、アンタ』

男はむつくれた顔で、ソウマを睨んでいる。

「ああ…。でも何となく仕組みは分かりますね」

「分かるんだが、どうすれば良いのかが分からない」

私はズキズキ痛む頭を抱えた。

「犯人はお昼休みの女の子で間違い無いんですか?」

「多分な。昼までケータイを見ていたが、そんなのは無かった」

「マカに譲った…と言うよりは、まさに押し付けたんでしょうね」

そう言ってアイスハイビスカスティーを淹れてくれた。

私はテーブルセットのイスに座り、一気に半分ほど飲み、息を吐く。
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