俺と私
あやしい薬

「あ~ 疲れた」
俺は授業終了のチャイムが鳴り背伸びをした

「何言ってるの ほとんど寝てたクセに」
セーラーの女子が長い黒髪を風になびかせながら俺の前に現れた
幼馴染の由香だ
小学校の前からずっと一緒だった

「それで俺より成績がいいのが納得いかねぇよ」
由香の隣に修人が現れた
こっちも由香同様小学校前からの幼馴染

「修人は起きてても先生の話聞いてないでしょ」
「寝てるよりはマシだろ?」
修人が笑う

ピーン ポーン パーン ポーン
『1年2組の中川智也、至急理科準備室の山下の所まで来なさい』

「ん?」
「智也今度は何しでかしたの?」
「今度はってなんだよ? 身に覚えは無いけど」
「早く行った方が良いぞ 他のクラスの話じゃ山下って結構イカれてるらしいからな」
「面倒くさいなぁ 2人は先に部活行っててくれ」

俺はゆっくり立ち上がり理科準備室に向かった
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