俺と私
白衣を着ていないが山下だ
「すぐに分かるってことはやっぱり原因はお前か?」
「うん、そうだよ 君に飲ませたコーヒーの中にね薬を混ぜたんだ」

山下がゆっくり近づいてくる
「実験の途中に偶然出来た薬なんだけどね」

俺の目の前で止まり顔を覗き込む
「ある事で性別が入れ替わるんだよ」
何言ってんだよコイツ? 本当にイカれてるのか?

「原因はこの時期になると起きることだよ」
ヒュウウウゥゥゥと冷たい風が噴く

「静電気だよ」
山下は新しいおもちゃを見つけた子供のような笑顔で笑っている

「静電気で君の性別は入れ替わるんだ これをあげるよ」
ビリッ
俺に手渡す瞬間に山下がボタンを押して静電気を出した

「君が苦労するだろうと思ってね 静電気を誘発させる物だよ」
ボールペンみたいな物を渡された

「治す薬もそのうち出来ると思うからしばらくその体質を楽しんでよ」
「ふざけるなよ。そんな薬できるわけないだろ!」
元の男の声になっている

「でも現実に出来てるんだから信じるしかないでしょ」
山下は後ろを向きながら言う

「あぁ、そういえば夏とかでも普通の冬くらいは静電気起こりやすく体質変わってると思うから気をつけてね」
それを言うと山下は闇の中に消えていった

こうして俺はあやしい薬のせいで体質がおかしくなってしまった
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