彼と彼女のヒミツな関係♪
ドアの方から声が聞こえて顔を向けると
「慧?どうしたの?」
慧が手を振ってこっちに向かってくる。
「今日学校終わったらまっすぐ俺ん家な」
「うーんっと・・今日ってなんか用事あったっけ?」
そう言いながら思い出すけど。
「バカ、今日おばさんから聞いてないのかよ。一緒に晩御飯食べる
約束だろ?」
「あ、そっか」
「はぁ~ったく心は相変わらずなんだから」
「もう!!慧まで!!」
「“まで”ってことはまた百合さんにバカにされたんだ?」
意地悪な笑顔を見せる慧。
ほかの子が見たらきっとドキドキしちゃうんだろうけど。
あたしは絶対に胸キュンなんかしないもん!!
「もう!!慧も百合ちゃんもキライ!!」
「「また始まった~~」」
二人の呆れた声がきれいにハモッた。
「じゃあ、放課後、車が迎えに来るから」