彼と彼女のヒミツな関係♪
「何かあったの?」
お昼は札幌で有名なラーメン屋さんに行った。
あたしと須賀くんが声を揃えて行きたいって駄々こねて連れて行ってもらった
お店なのに。
さっきの事が頭がぐるぐる回っていて。
美味しく食べられなかった。
あたし、バカみたい。
舞い上がって、喜んで。
先を歩いている須賀くんの横には楽しそうに話す大島くんの姿。
何か冗談を言った須賀くんの肩を大島くんがポンポンっと叩いて
一緒に笑う。
あの手はさっきまであたしの手を繋いでくれた手。
大きくてあったかくて
ドキドキして、でも安心もして。
あたし嫌われちゃったんだ
そう思ったら
「うぅっ」
今にも涙が溢れそうになる。
「ごめん、みんな先行ってて~!!」
見かねた百合ちゃんがみんなに断りを入れてあたしを連れ出してくれた。
「あたし、嫌われちゃった」
大通り公園を歩きながらぽつりと呟くあたしに百合ちゃんは黙って
話を聞いてくれてる。
「分かってるの。無理だって分かってるのに。大島くんの一言が嬉しくて。
優しくされると期待しちゃって。あたしのことなんか見向きもしないって
分かってるのに」
なのにどうしてかな?
「心、それが恋って事だよ?」
「百合ちゃん」