彼と彼女のヒミツな関係♪
「分からないんだ。黒崎さんが本当は誰が好きなのか..確かに僕の事を
好きだって言ってくれたんだけれど」
「お前も好きなんだろう?彼女の事を」
「僕は!違う、いや違わないけれど。でも」
「お前も同じ気持ちで、彼女も同じ気持ちだと言ったんだろう?
それの何処を気にする必要があるんだ?」
「僕の大事な友達も黒崎さんが好きなんだ」
「つまりは三角関係ってことか?」
兄さんがまた笑う。
何だか馬鹿にされてるような気がするのは僕だけ?
「僕どうしたらいいのか分からないんだ。こんな勉強しか取り柄のない僕なんかを
黒崎さんは好きだなんて信じられないし。須賀君の事も..」
「くだらないな」
そう言うと再び歩き始めた兄さん。
僕は走りだして黙って兄さんが口を開くのを待つ。
くだらない、それはどういう意味なんだろう?
やがて
兄さんは僕を見つめながら話を始めた。
「信じるしか、ないだろう?」
「え?」
「彼女の気持ちも。お前の本当の気持ちも」
兄さん...
「素直になれよ。そして素直になった時に出た答えが本物だ」