彼と彼女のヒミツな関係♪

ママの瞳からは涙が溢れていて

それがぽたぽたっと床を濡らしていく。


「お母さんが病気って聞いた時私本当に胸が裂けるくらい痛かった。
すぐにお母さんの元に行きたいって。私にはお母さんはただひとりだから」

「だから言わなかったのよ」


ママとは正反対に笑顔を見せるおばあちゃん。


「きっと聞いたら絶対に私の元に飛んでくるって分かってたから。だから私は
言わなかったの」

「おかあさん?」

「だってあなたは私の娘だけれど、でもその前に黒崎家のお嫁さんで、
お母さんなんだから」

「...」

「だから言わなかったのよ」

「でも!私達は家族でしょ!」

「でも治った。手術をして治ったんだよ、花」


おじいちゃんが一歩踏み出して優しくママを抱きしめた。


「お前に辛い思いをさせたくなくて言わなかった。でもそれがかえって
お前を苦しめたんだな。ごめんな花」


おじいちゃんの優しい声に

言葉に


ママは子供のようにしがみついて


「うわ~~~ん!!」


大きな声で泣き叫んだ。



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