彼と彼女のヒミツな関係♪



「ほら、あたしってここの生徒だったじゃない?..卒業はしてないけど」



泣いてるあたしに何も聞かずに


どうしてここにいるのか笑顔で教えてくれるおばあちゃん。


「う、うん」


「だからね、ここに来たかったの。理事長夫人っていう特権を使ってね。
でもみんなにはヒミツよ?」


「うん」


今はその“ヒミツ”っていう言葉がすごく痛い。


「心ちゃんはサボり?」

「え?」

「だって今チャイム鳴ったわよ?」

「ウソ..」

「本当」

クスッと笑うおばあちゃんは


本当に若々しくて可愛くて。


とても幸せそうに見える。


「まぁいっか、こんな時もあるわよね」

「うん!」




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