彼と彼女のヒミツな関係♪


あったかいだけじゃなくて。


鋭いところもあるんだな。


「べ、別に何もないよ?」

ブンブン首を振って答える。


あ、また

胸がチクンと痛む。


「ならいいの、でもね?例えば今ヒミツにしてる事があったとして。
それで苦しんでいるのなら。それは隠しておくことじゃないと思うわ」


「え?」


「前に言ったかもしれないけどね。あたし達も花の事はすごく辛かったの。
そうよね、大事な友達に言えなかったから。夫婦でいる事も。それでね
見つかった時に友達に怒られたの。どうして話してくれなかったのって」


「...うん」


「勿論騒ぎを起こしたくないって理由は分かっていたんだと思う。でも
彼女からしたら話をして欲しかったのよね。信じて欲しかったのよね
頼って欲しかったんだと思う」


「おばあちゃん」


「その時ね、すごく後悔したの。どれだけ自分は酷い事をしてしまったんだろうって。
たとえどんな理由があっても。本当に大事な友達なら、大事だからこそ話さないといけないこともあるんだなぁって」

「うん」

「でもきっとあたし達が夫婦で、子供もいて、それをヒミツにしてます!なんて
言ってもきっと何も出来なかったかもしれない。でもね、それが心残り、かな?」


おばあちゃんはそう言ってあたしの事をぎゅーっと抱きしめた。


「心ちゃん?今辛くない?苦しくない?」


「あたしは」



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