彼と彼女のヒミツな関係♪
あたしから離れた百合ちゃんが
まっすぐあたしを見る。
「まずね、あんたが恋出来ないっていうのは
ただそういう人が現れないからで。心が
何も出来ないお子ちゃまだからじゃないんだよ」
「百合ちゃん」
「それと。確かにあんたはさ、何も出来なくて
危なっかしくて、みんなからよく注意されてるけど。
でもね、それはみんながあんたを助けたくなるから
なんだよ?その理由知ってる?」
理由...
「分からない」
「心がいつもみんなに優しいから。だからみんなが
あんたのその優しい心に答えようとしてくれてるの」
百合ちゃんがあたしの瞳にたまった涙をぬぐってくれる。
「心ちゃんはね、そのままでいいんだよ?」
「そうそう、みんなから愛されてるままの心ちゃんがいいな」
「しっかりした黒崎なんて黒崎じゃねぇしな」
「言えてる~」