ずっと…
「じゅんじゅーん!」
そう名前を呼べば
勢いよくこっちを向いて
優しく笑った
パンッと軽くじゅんじゅんを叩いて
あたしも笑う
「お待たせー、ごめんね遅れて」
「いや全然大丈夫だよ」
少し照れているのか
俯きがちに喋る
実際あたしも恥ずかしくて仕方ない
「ありがと、後うちが言ってた友達の美鈴」
美鈴もオドオドしながら
じゅんじゅんに頭を軽く下げた
じゅんじゅんも同じように挨拶をする
顔を上げた瞬間
じゅんじゅんと目が合った
顔がどんどん赤くなっていくのが
自分でもわかった
「カ、カラオケ行こうカラオケ!」
恥ずかしくて
約束していたカラオケに逃げ込もうとして
歩き出した
「まお?」
「ん?何美鈴?」
「そっちカラオケじゃないよ?」
「…あは、こ、こっちか、こっちだよねー」
道を反対に行っていて
すぐに向きを変えて歩き出した
じゅんじゅんは後ろからゆっくり歩いて来ていて
あたしは恥ずかしくて恥ずかしくて
気を紛らわすように
美鈴に話しかけてた
「まお」
ふいに美鈴に呼ばれて
美鈴を見ると
意地悪く笑いながら
「カッコいいじゃん」
とあたしに言った
またあたしは赤くなって
軽く美鈴を叩いた
どんどんあたしは
調子が狂っていく