ずっと…
「ちょっと待ってて」
そう言ってじゅんじゅんは中に入って行った
まだかなぁ
まだかなぁ
ソワソワしてあたしは玄関前をぐるぐる歩いていた
10分ぐらい経ってからだろうか
静かにドアが開いて
溜め息を漏らすじゅんじゅんが家から出てきた
「ごめん…兄ちゃんが俺の部屋でビデオ見てる…」
「あ、そうなんだ」
あたしは何とも思わなかったけど
じゅんじゅんは頭を抱えた
「あー、なんかさぁ彼女って言いづらいから友達来たって言ったんだ、したらさぁ『誰が連れて来て良いって言ったの』とか言われてさぁ…」
はぁとまた溜め息をついて
あたしを見る
「まぁ確かに俺だけ家賃払ってないからさ、何も言えねぇけど…、あぁーいつもだったら普通に良いよって言うのに何で今日に限って…」
「いいじゃん、あたしは大丈夫だよ」
まぁ外でオールとか慣れてるし
「あぁ本当にごめん…」
「謝んないでよー」
とりあえずまた手を繋いで
さっきとは違う近くの大きい公園に来た
ベンチに座り
空を見た
「本当にごめん…」
申し訳なさそうに謝るじゅんじゅん
「だから大丈夫だって」
そんなじゅんじゅんに
あたしは笑いかけた
そしたら
じゅんじゅんが寄り添って来て
あたしの顔を見つめる
だんだん顔が近づいてきて
静かにキスをした
「…さっきの分」
「え?」
「俺後での楽しみにキス取っといたのにさー、まおがテンパってしちゃうからさ」
「ご、ごめん…」
あたしがそう言うと
じゅんじゅんは笑った
「いいよー今出来たから」
無邪気な笑顔を浮かべながら
あたしに抱きついて来た
「明日の朝7時くらいに家行こう、兄ちゃん仕事だからさ」
「うん」
それから
あたし達はコンビニに行って
色々買って
また公園に戻って
笑いながら話してた