もじ♡こい (完)
「誰が呼ぶか!!仲間売る程腐ってねーよ!!」

何度も何度も刃向かって殴りに行く。

何度もやり返される。。。

最近、体動かしてないから、少しの事で息が上がる。。。

歳か。。。

「今日はアゲちゃんのナイト来ないねぇ~」

昔の様に横たわる私に容赦なく腹を蹴るアイツ。

「ごめんねぇ~。またお腹蹴っちゃった!!もうアゲちゃんの大事なモノここに居ないのかなぁ~」

何度も何度も腹を蹴るアイツ。。。

チクチョー。

何度やり合っても1人じゃ勝てないアイツ。

「大ちゃん・・・。もういいんじゃないかな。そのくらいにしないと、し、死んじゃうよ。そのコ」

もやしがアイツを止める。

「人は簡単には死なない。そうだよね~。アゲちゃん」

クソ・・・。

体中痛くて、声も出ない。

「今日は、このぐらいにしてあげるねぇ~。次会ったら気持ち良い事の方しようね!仲間連れてくるから~」

「次は必ずコロスかんな!!覚えてろよ!!」

出ない声を振り絞って啖呵を切る私。。。

「アゲちゃんに殺される前に俺がアゲちゃんを殺すけどね!!じゃ、今度楽しみにしてるよ!!」

最後に余計に一発入れられる私。

かなり心も体もボロボロ。。。

アイツの甲高い声が徐々に遠くなっていく。

敵が去ってく安心感と立てるほど気力が残って無い私はそのまま地面に大の字で空を見上げる。

昔は喧嘩の後はこうやって空を見上げたなぁ。。。

この日の夜空は星が綺麗だった。

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