もじ♡こい (完)
しばらくユカリと伸也と話してると凄いスピードで駐車場内に入ってくる車。

「兄貴来た」

伸也は手を上げ、車を誘導する。

ったく・・・。余計な事を。

無造作に止めた車からは春人とタケルが降りてきた。

「「吹雪!!」」

2人でハモって呼ぶな!!

春人は私を抱きしめ体を震わせた。

「おい!痛い。状況考えろ!バカ」

「あ。わり~。」

そう言い私を離す春人。

「吹雪。誰だ?誰にやられた?」

「・・・。大樹」

「やっぱり・・・。なんですぐ連絡しねーんだよ!!いつも1人でやり合おうなんて思ってんじゃねーよ!!そんなに俺等、頼りねーのかよ!!」

本当は怖くて。怖くて。

何度も助けを求めた。

「しゃーねべよ!!携帯実家に置いて来たみたいで、連絡出来なかったんだから!!」

「大樹ドコ行った?アイツが狙ってるのは俺だろ?」

「タケル・・・。悪いけど大樹はうちが殺る。次はこんなヘマしねーよ」

アイツは絶対私が倒す。

絶対。。。

これだけは絶対譲れない。

「吹雪・・・。喧嘩以外のことされてねーよな?」

私の前に屈み込んで聞いてくるタケルにカチンときてタケルの胸元を掴んで

「テメー。誰に口聞いてんだ?ふざけた事言ってんじゃねーよ!!誰がアイツにマワサれっかよ」

マジで。。。

ふざけんな!!
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