先生とあたしのヒミツなその後♪
「あ、あたしこそ。本当にありがとう」
お父さんとお母さんのせいだ。
お母さんが泣くから。
お父さんがいつも以上にあたしの頭を撫でてくれるから。
だからあたしまで・・
涙が止まらないじゃない。
三人で抱き合っていると
プルルルル!!
電話が激しく鳴り響いた。
「誰よ~家族の時間を壊す人は!」
お母さんがあたしから離れて電話を取り出す。
「もしもし、青山です。・・あら、黒崎先生?」
電話の相手はどうやら黒崎先生らしい。
「え、花?ちょっと待って下さいね」
お母さんがあたしに笑顔で電話を差し出すとそれを受け取り
電話に出た。
「もしもし。先生ですか」
「何があったんだ?」
ほら、絶対にそう言われると思ったよ。
今日の休んだ理由をまだ言ってないから。
でもこれだけは絶対にちゃんと目の前で伝えたい。
そう思うから
「か、風邪引いてしまって。でも明日には学校に行けると思います」
何とかごまかした。
普段だったら絶対にごまかしなんかきかない人だけど。
でも電話だったからか
「そうか。分かった」
簡単にそう言ってくれた。
明日伝えるの楽しみだななんて思いながら
「それじゃあまた明日」
電話を切った。