先生とあたしのヒミツなその後♪
職員室には既に先生がぼちぼち集まっていて。
印刷室や机に向かって何か一生懸命作業していたり。
早朝から仕事にもう取りかかっている。
「おはようございます、杉田先生」
声をかけてきた杉田慶和先生は
あたしと同じ英語教諭の5つ上のベテラン先生で。
いつもこの先生からアドバイスを貰う事もしばしば。
「昨日休んでしまったので、早めに来たんです」
今日は1時間目から英語の授業が入っているし。
「昨日具合悪かったんですか?」
「え、ええ。まぁ」
「風邪とかでは?」
「いいえ、そういうのではないんですけど」
あたしの曖昧な答えが気になったのか
「もしかして、妊娠ですか?」
「え?」
ど、ど、どうしてそれを知ってるの?
「杉田先生、それは」
「あれ?ホントだった?いやぁ俺のカミさんも今妊娠中でさ。
適当に言ったんだけど。当たっちゃった?」
「当たっちゃった?って・・」
この人、エスパー?
「まぁそうなんです」
別に隠すつもりはないからいいけど。
「じゃあ結婚するんだ」
まぁそれは前々から決まっているけどね。
「はい、まぁ」
「で、ずばり相手は誰なのさ?」