先生とあたしのヒミツなその後♪
どうやらあたしにも、子供にも甘やかす気は全くないみたい。
まぁこういう所が先生のいいところなんだよね。
・・・多分
仕方ない、今日は諦めますか、ハンバーググラタン・・
そう思っていると
「結婚式」
へ?
「な、何?」
今、結婚式って言わなかった?
「せん」
「挙げたいか?結婚式」
くるりと反対を向いてあたしにそう問う先生。
「そりゃあ・・」
ウェディングドレスを着るのは女の子の夢だもの。
着たいに決まってる。
それに・・
幼い頃、とても小さかった頃だったからうろ覚えなんだけど。
お父さんとお母さんの結婚式に出た事があった。
一面に広がる花畑で
お母さんは純白のウェディングドレスを着て
おじいちゃんと腕を組んで歩いていた。
豪華じゃないけど
大きなホテルとかじゃないけど。
でもあったかくて
優しさが沢山詰まった結婚式だった。
「そうか」
そう言うだけで、それ以上先生の口から結婚式の話は出てくる事はなかった。