先生とあたしのヒミツなその後♪
初めて聞くお父さんとお母さんの話。
「そう。想ったら、予定日を過ぎてからは何故かそわそわして」
「ぷ、あのお父さんが?」
いつだってクールで冷静で
余裕たっぷりのお父さんが?
「そうよ。きっと男の人ってみんなそうなのかもしれないんだけどね」
「でも想は異常っていうか・・」
知らなかった・・
お父さんにもそんな所があったんだ。
「生まれそうになった時も、先生に何度もメイは大丈夫なんですかって
何度も聞いて呆れられていたのよ」
「でもそれほどあたしと花を心配してたって事なんだけどね」
お母さんから聞いた話はとても信じられなかったけど。
でも人一人生まれるってきっとそういう事なのかもしれないよね。
「あたしにも・・できるかな」
お腹を触りながら
ふと訪れた小さな不安を呟いてみる。
「あら、出来るに決まってるじゃない。
だって花はもうお母さんなんだから」
そう・・だよね
あたしはお母さんなんだもの。
あたしが産まなきゃいけない・・
「!?」
突然訪れた鈍い痛みに思わずさすっていた手に力が入る。
「・・花、どうしたの?」