先生とあたしのヒミツなその後♪
ありがとう、生まれてくれて。
あなたを生んで本当に良かった。
「小さいな」
赤ちゃんの手をぎゅっと握る裕也さんは
本当に嬉しそうで。
「なんか泣いてない?」
よく見ると目が少し赤い気が・・
「き、気のせいだ」
なんて言ってるけど・・
「パパは正直じゃないですね~」
「黙れ」
出た、裕也さんの睨み・・
「パパは怖いですね~」
「うるさい」
怒り口調なのに、ちっとも怖くない。
「生まれたのね~!!」
急にバンっと
扉が開いて今度はお母さん達が入って来た。
「わ~小さい~!」
「この辺は裕也にそっくりね」
「いやいや、ここは花似でしょ?」
笑顔だけど・・なんかこの人達の方が怖い・・
「お父さんは?」
「すぐにこっちに向かうって」
お母さんがウィンクをして再び赤ちゃんへと視線を移す。
・・・あたしよりも子供が大事なのね・・
まぁ、それはそれでいいけどさ。
「ねぇ」
ふと何かを思い出したかのような顔で
お義母さんがあたしと裕也さんを交互に見つめてから
こう口を開いた。
「それで、名前は決まったの?」
「決まってます」
「あら、何て名前?」
裕也さんの答えに今度はお母さんが楽しそうな顔で聞いてくる。
「それはね・・」