【短】愛鍵。
ナツキがあたしのブラウスのボタンに手をかけて慣れた手つきでボタンを開けていく。


半分あらわになった肌と下着。


ひやっとした空気を感じて一気に恐怖が高まる。

『やだよぉ、やめてっ・・・んっ』

ナツキがあたしの首に顔を近づけて次の瞬間ゾクリとした痛みが体中に走った。

「そんな可愛い声出しちゃうんだ?」


くすくすと笑われてあたしは涙が出てきた。


やっとナツキの唇から開放された首元。

でもなんだかナツキに触られた所はものすごく冷たく感じた。


ガチャッ


ドアを開ける音にビクンと体が反応する。


まこちゃんが帰ってきたんだっ!


開いたドアから冷たい風が吹き込んできてあたしは力を振り絞ってナツキの体を押した。


・・・がナツキの力が強くてなかなか動かない。


「・・・紗代?」


ドキン


愛しい人の声が冷たく聞こえて、あたしの心は凍りついた。





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