【短】愛鍵。
「店長に事情話したらさ、今日は早めに帰って良いって言われた」
笑ったとき見えた白い歯がまこちゃんの肌の色とよく合っていて、なんだかいつもよりも愛しく思えた。
まこちゃんがあたしの横に歩いてきたかと思うと「持つよ」と言ってあたしの手からスーパーのビニール袋を取った。
手が触れた瞬間に鼓動が激しいリズムで鳴り出した。
まこちゃんと触れた指先が熱を持つ。
しばらく会わなかったからかな?
小さなことでもドキドキする。
その時、あたしの中にあの場面が浮かび上がった。
不安になるくらいの場面。
『まこちゃんさ、この前、女の人と腕を組んで歩いてなかった?』
「は?」
『あたしがまこちゃん家に行かなくなってから、しばらくして見たんだよ、あたし』
傷つくかもしれない、まこちゃんの次の言葉をきいたら。
でも、でも、ききたい―――。
「あ~、あれか」
あたしは心の中で神に祈っていた。
「あれ、姉貴」
『・・・え?』
ええええぇぇぇ!?
お姉さんなの?
笑ったとき見えた白い歯がまこちゃんの肌の色とよく合っていて、なんだかいつもよりも愛しく思えた。
まこちゃんがあたしの横に歩いてきたかと思うと「持つよ」と言ってあたしの手からスーパーのビニール袋を取った。
手が触れた瞬間に鼓動が激しいリズムで鳴り出した。
まこちゃんと触れた指先が熱を持つ。
しばらく会わなかったからかな?
小さなことでもドキドキする。
その時、あたしの中にあの場面が浮かび上がった。
不安になるくらいの場面。
『まこちゃんさ、この前、女の人と腕を組んで歩いてなかった?』
「は?」
『あたしがまこちゃん家に行かなくなってから、しばらくして見たんだよ、あたし』
傷つくかもしれない、まこちゃんの次の言葉をきいたら。
でも、でも、ききたい―――。
「あ~、あれか」
あたしは心の中で神に祈っていた。
「あれ、姉貴」
『・・・え?』
ええええぇぇぇ!?
お姉さんなの?