羽化
「ありがと。支払いは振り込んでおく。」

洸はそう行って帰っていった。

秦は別の客のためにステアしながら、装置が壊れたかもとはどういうことなのか考えていた。

①変身が出来ない

②元の姿にもどれない
(これはさっき会ったので今回の答えに当て嵌まらない)

③他の機能が使えない
(本人次第で使い方は変化出来るので他人には分からない。というか切り札にもなりえるので教えるものはまずいない)

④それ以外の事情

・・・・・。  
まあ、自分でなんとかするだろう。

あれだけの美しい生き物にはなるべく存在していてほしいが、気高すぎて自分の意見など聞かないことも、経験から秦は知っている。
そして、彼女の身体能力の高さ、それ以上に賢いってことも。

苦笑いしながら、自分以上の知能の高い生き物の安全について幸運を祈った。
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