幾千の夜を越え
最初から飛ばし過ぎて
どれだけ繋がってたのか
ぐったりする葵を抱き締め

まだ呼吸もままならない葵に
覆い被さったまま唇を重ねる

「慎ちゃん…もうダメ…」

虚ろな瞳で訴えかける

「解ってるよ…もうしないから」

耳元で囁きそのまま口付ける。

「んっ…」

身動ぐ葵がまた可愛いくて…

「んっ…」

耳の刺激を繰り返す。

「慎ちゃん…もう…」

息も絶え絶えの葵を見て
右近が耳から産まれたから
耳が弱いのか?

試してみたくて
耳朶を軽く口に含んだ。

「はあぁ〜…」

力が抜ける感じから弱点を見つけ

瞳を開けることさえ放棄した葵の髪に指を絡める。

「慎ちゃん…もう…下りてよ…」

葵に跨がったまま
ピッタリと重ね合わせ
全身で葵の熱を共有し
熱を冷ます間を与えなかった。

「重くないから良いだろ?」

どれだけ密着しようと葵に体重は掛けてなかった。

別にこのまま第2弾とは思ってるわけではない。

初めてだからな…
無理させたくない。

「はあぁ〜あ」

盛大な溜め息を漏らし名残惜しく葵から下りる。

「慎ちゃん…」

大の字に投げ出した裸の身体に
摺り寄り脇に収まった。

「おやすみなさい…」

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