幾千の夜を越え
って訳で、

「どうすりゃいいの?」

部長を直視する。

照れてんのか俯く部長に代わり、

「右川君こっち」

如何程遊んでますって感じの、

抜いた髪にデけぇシュシュ付けて

グロスでヌレヌレの唇に、

ボタンは2つ目まで…
スカートは膝上20cm…
男が喜びそうなチラリズム

小悪魔気取りが腕を絡ませる。

「制服脱いで、此処に座って」

考えてても仕方ねぇし…

小悪魔気取りに言われるがまま、その場で制服を脱ぎ始めると、

感嘆の溜め息と、
痛ぇぐらいの視線が…。

頭痛ぇ〜
何で見せもんになってんの?

窓にカーテンを閉め、

「回れ右」

雌ライオン共に背を向かせた。

注視すりゃ、
コイツ等普段帰宅部の幽霊じゃん

描く気あんのかよ?

全裸の俺は台座に座り、
溜め息を吐き、

「んで…」

小悪魔気取りに声を掛けた。

流石に照れんのか、
振り返っても目を泳がせ、

「えっと…じゃあポーズを」

顔に手を当てた。

指の間で見てんなら同じじゃね?

「ポーズ…ねぇ?」

モデル経験のない俺は
ポーズと言われても…

どうすりゃいいの?

俺の悩みに応えるように、

「じっと同じ姿勢を取り続けるから自然に楽にしていいですよ?」

部長がアドバイスする。

んで俺は
片足を台座に乗せ片胡坐をかき
片足を台座立掛けその上に頬杖を
もう一方を前に垂らす。

ポーズを付けた途端に、
各々が場所取りするのを見て、

美術部なんだと認識した。

< 24 / 158 >

この作品をシェア

pagetop