幾千の夜を越え
尊は…葵…。
その場に崩れ落ちる俺に
「葵で宜しかったのでは?」
茜がそっと声を掛ける。
「お前は…いつから気付いてた?俺が目覚めるよりも前から解っていたんだよな?」
「私の役目は尊の影です。
尊のお近くで命を賭けお守りする役目なのですから…」
瞳を伏せる茜に。
「止めろ!」
怒鳴り付けていた。
俺の知らない間に
俺の知らないルーレットは回され
ただでさえ苛ついていた。
そこへ来て
他人行儀な口調は
拍車を掛けるだけだ。
肩肘を付いて畏まる茜に
吐き気が込み上げる。
「葵は…目覚めているのか?」
静かに首を振り答えた。
「そうか…左山が気付かない理由はそこにあるんだな…」
「左近様は敵には御座いません。早々に真実を打ち明けて真の敵に備えるべきかと…」
茜の申し出に
俺は茜を睨み付ける。
「真の敵って何だよ?」
「それは…」
口籠る茜に
やはり真実は右近しか知らないと確信する。
「良いか…茜。
右近も太蔵丸も尊も居ないんだ。此処に居るのはな唯の右川慎輔と神野茜に神野葵だけだ!」
「しかし…お目覚めになられた今私が対等な立場を頂くわけには」
茜を直視し、
「もう一度だけ言う…。
そのふざけた口調と態度を今直ぐ改めろ!」
再忠告をする。
その場に崩れ落ちる俺に
「葵で宜しかったのでは?」
茜がそっと声を掛ける。
「お前は…いつから気付いてた?俺が目覚めるよりも前から解っていたんだよな?」
「私の役目は尊の影です。
尊のお近くで命を賭けお守りする役目なのですから…」
瞳を伏せる茜に。
「止めろ!」
怒鳴り付けていた。
俺の知らない間に
俺の知らないルーレットは回され
ただでさえ苛ついていた。
そこへ来て
他人行儀な口調は
拍車を掛けるだけだ。
肩肘を付いて畏まる茜に
吐き気が込み上げる。
「葵は…目覚めているのか?」
静かに首を振り答えた。
「そうか…左山が気付かない理由はそこにあるんだな…」
「左近様は敵には御座いません。早々に真実を打ち明けて真の敵に備えるべきかと…」
茜の申し出に
俺は茜を睨み付ける。
「真の敵って何だよ?」
「それは…」
口籠る茜に
やはり真実は右近しか知らないと確信する。
「良いか…茜。
右近も太蔵丸も尊も居ないんだ。此処に居るのはな唯の右川慎輔と神野茜に神野葵だけだ!」
「しかし…お目覚めになられた今私が対等な立場を頂くわけには」
茜を直視し、
「もう一度だけ言う…。
そのふざけた口調と態度を今直ぐ改めろ!」
再忠告をする。