キミガイタ120日
「お母さんね、嘘付くの嫌いでね、お医者さんにはアズサには言っても言わなくても良いって言われたんだけど、お母さんは、アズサのためにも、アズサにきちんと、話すよ、…あのね、………アズサの頭にね、…………原発性の、脳腫瘍が、あるの。」
「…。」
やっぱ、そんなとこだよね。
「…ッもう、手術での切除は、………不可能で…………、」
「…、」
「………余命、…、……4ヶ月って、言われた。…………腫瘍の大きさから、最新の技術で計算すると、ちょうど、4ヶ月で、…間違い、…ないって、…。」
「…お母さん、話してくれてありがとう。」
泣きながら話してくれたお母さんへの大きな感謝の気持ちを抱えつつ、涙一つ出ないあたしだった。
「………アズ、サ。」
「…お母さん、今日はもう寝なよ。」
あたしはお母さんを寝室まで送り、部屋に戻った。