【完】『法律探偵事務所』事件file -密室の密室-
「久しぶり、雫」
「そうだね。合い鍵初めて使った」
「ああ、そういえば」
普通の会話に、誰もが黙り込んでいた。
それは、罪悪感?焦燥感?
「なんで此処に」
明さんの搾り出した声に、思わず笑ってしまいそうだった。
何を焦っているのか、分からない。
「勿論、皆さんに用事があったんです。次に狙われる人物の見当がつきました」
「え?それは誰?」
西園寺さんは、更に驚いたようで思わず立ち上がっていた。
「まあ、落ち着いて下さい。ともかく、しばらく此処に居ましょう」