【完】『法律探偵事務所』事件file -密室の密室-
放課後。
「明さんに会いに行きましょう!」
涼子のテンションの高いこと。
何だか、よくわからない。
何を期待してんだか。
ともかく、早く行こうと急かされて事務所の前まで辿り着いた。
「こんにちは」
ガチャ
いつものように、扉を開く。
誰かがいつも居るから、鍵が空いてるの。
でも…誰もいない。
普通、誰かが居るのに。
いやな胸騒ぎがして、室内の様子を見る。
「誰もいないね~」
涼子の暢気な言葉に、返事をすることなく様子を窺う。
何だろう、何か違和感がある。