【完】『法律探偵事務所』事件file -密室の密室-
女性は、顔を真っ青にして座り込んだ。
私は室内にあったタオルケットを彼女に、かけた。
「知り合いって、どういうことですか?」
宏美さんに、聞いた。
ま、警察関係者と知り合いなのはそこまで珍しくは、ない。
ただ…理由が知りたくなった。
「葵くん、同棲してる彼女がいて、その人が刑事なのよ~。なかなかの美人よ」
「なるほど…あ、鍵閉めなくていいですよ」
明さんは、これこそ当たり前のように玄関の鍵を、閉めていた。
まだ犯人が室内に、居るかもしれないと思ったんだろうけど、先ほど見たあの仕掛けなら、此処に犯人が、居る必要はない。
むしろ、扉を開けて置くべきだと思った。