【完】『法律探偵事務所』事件file -密室の密室-
「ああ、どうぞ」
受付の男性は、恭しく私達を案内した。
大きな校舎の1階、奥まった部分に石山教授と、書かれたプレートがある。
校舎の中でも、静かな方らしい。
「石山教授、お客様です」
男性は、緊張した面持ちでドアをノックした。
しばらくすると、‘石山教授らしき’人物が出てきた。
「さあ、どうぞお入りください」
ガチャン
扉の閉まる音は、嫌な予感を増長させるだけだった。
室内は、石山教授と書かれたプレートのある机。
パソコンと、資料が整理整頓されていた。
そして、黒いソファ。
広さは、――他の部屋を見てないが――結構ある。