愛してるダーリン -2ed season-
俺は、タクシーの中で、真莉のマンションに着くまで、色々考えてたんやけど、ダメでも良くても、今の俺の気持ちを全部、1つ残らず話す事にしてん。
マンションに着き、オートロックを解除して、エントランスを抜け、エレベーターに乗り、8階を押した。
エレベーターが、8階に着き、ゆっくりと俺は、真莉の部屋に向った。
呼び鈴を鳴らさずにカギを開け、中へと入った。
すると、中から、パタパタとスリッパの歩く音がして、真莉が出てきた。

健『…久しぶり』

真『…おん』

しばらく、玄関で、沈黙が続いた時、

真『…取り合えず、上がって』

健『…おん…おじゃまします』

俺は、真莉に案内されて、リビングのソファに座った。

真『…コーヒーで良い?』

健『…おん』

真莉は、俺に前と変わらへんコーヒーをちゃんと、ブラックで、渡してくれてん。

健『…覚えててくれたんや』

真『…忘れるわけあらへんやんか。
今日だって翔ちゃんやろ?』

健『えっ!?そうやけど、なんで?』

真『翔ちゃん、嘘付けへん癖に嘘つくねんもん!
さっき、愛ちゃんから、“翔太は、何時に大阪着くん?“って、電話あったわ!
しかも、記者会見行くだけやのになんで、旅行カバン持ってくねん!』

健『…翔太くん』

真『…せやから今日、もしかしたらたけちゃんが来るんやないかって思っとってん』

健『…そうかぁ。嫌やったか?
俺な、真莉にちゃんと、話したいねん。
俺の今の気持ちも全部全部、聞いて欲しいねん』

真『…嫌や、ないよ。
うちもちゃんと、たけちゃんと話したかってん』

健『そうかぁ…良かったわ。俺、この段階で、断られたら、どないしようかと、思ったわ』

真『そんな事、せんよ』

俺は、相向かいに座る真莉の目を確りと見つめたまま、話し始めてん。
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