愛してるダーリン -2ed season-
俺らは、目の前で、起きた現実を、認識するまでにどのくらいの時間が、かかったのか、解らへんかった。
時間にしたら、数分やったんやろけど、俺には、物凄い、長い時間に感じてん。

真『イヤ~~~!!』

真莉の声で、みんなが、我に返り、さっきまで、そこに居った海斗が居らん事で、今、目の前で、起きた出来事が、現実やったっんやって思わされた。
俺は、震える真莉を抱きしめたまま、動けんかった。
みんな、しばらく、動けんでいた。
校庭を見る余裕なんて、誰一人、居らんかった.。

それから、少しして、翔太くんが誰かに電話しっとった。
電話が終わると、翔太くんが口を開いた。

翔『…今、海斗のおばちゃんに連絡したわ。ここ来るって…』

それから、しばらくして海斗の母ちゃんが来た。
おばちゃんは、俺らを見るなり…

海斗母『みんな、ホンマに最後まで、迷惑かけて、ホンマにホンマにごめんやで!
みんなは、もう、帰りや!ええな!』

健『…せやけど…海斗が…海斗が…』

慶『…亮…』

海斗母『今、ここに来る前に海斗見てきたけど、あの子、笑ろうてたんや…。
それに警察にも連絡してんから、大丈夫や…遺書あってんから…』

『『えっ…』』

海斗母『せやから、取り合えず、な、今日は、帰りやな…』

翔『俺が、残るから、おまえら、みんな、帰れ…省吾、頼む』

省『おぅ…分かったわ…みんな』

健『俺も…残ります…真莉だけ』
真『…いやや…』

健『…真莉…』

翔『分かった…他は…帰ってくれ…頼む』

省『…行くぞ』

俺と翔太くん、真莉以外の他のみんなは、渋々ながら、省吾くんに諭され帰っていった。
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