愛してるダーリン -2ed season-
俺たち3人は、ゆっくりと立ち上がり、真莉は、俺の腕にしがみついたままやったから、抱き抱える様にして、ゆっくりと階段を降りていった。
階段を降りて、校庭へ出るとそこには、既に救急車1台とパトカーが1台着ていた。
音が聞こえへんかったんは、おばちゃんが連絡した際に、サイレンを鳴らさんで、着てくれって頼んだらしいねん。

俺らは、その日、海斗を見ぬまま、事情を聞かれる事もなく、今日の夕方6時に海斗の家に着てくれと言われて、家へと帰された。
家に着くと、3人ともそのまま村田家に上がった。
リビングにまだ、朝早いのに、おばちゃんが起きとって、真莉の姿を見て、俺に
“真莉の部屋居とき”
って。
せやから、俺は、頭を下げて、真莉の部屋へと向ってん。
下では、翔太くんが事情を聞かれてるようやった。
真莉の部屋に入るとベッドの所に座り、あれから、一言も話さない真莉を抱きしめてん。

しかも、涙も1滴も流してへんかってん。
たぶん、未だに夢と現実に戸惑うゆうよりも、おそらく、頭がストップして、思考を止めたような状態なんやろうな。
そんな、真莉を抱きしめたまま、ベッドに横になった。
しばらくすると、真莉は、俺にしがみついたまま、眠ってしもうた。
俺は、頭の中で、最後に海斗が言うた言葉が、ぐるぐるとエンドレスで、流れとった。
気付くと、俺も眠ってたみたいで、翔太くんに起こされて、俺も真莉も起きた。

それから、俺らは、仕度をして、海斗の家に向った。
翔太くんの運転する車の中は、沈黙のままで、そのまま、海斗の家に着いた。
車を止め、海斗の家の呼び鈴を押すと、おばちゃんが出てきて、中へと通されてん。
リビングに着くと、2人の朝見た、刑事さんが居った。
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