俺様ヤンキーと秘密の1週間☆
「そ、蒼空兄?」
いつも優しい蒼空兄が男の手を振り払った。
「蒼空兄?」
そう言って男は蒼空兄に抱きついた。
「ギャー!!何するんじゃクソヤロー!!」
蒼空兄は男をベリベリと引き剥がした。
「ヒドいな、俺のこと忘れた?」
男はクスクス笑う。
「何言って…」
言おうとした蒼空兄の口を、碧兄が塞いだ。
「蒼空、灰梨君だよ」
その言葉に、私と蒼空兄は目を見開いた。
「嘘だろ!?あの灰梨なのか!?」
蒼空兄がジィッと男を見た。
「確かに…微かに面影がある!灰梨なのかよ!?」