最後の恋
「ここは、○区のホテルだ。」

あ、そうですか。

でも、なんで課長まで?

私をおいて、帰っても良かったんじゃ~?

まさか、・・・・?

「言っておくが、何もしてないぞ。」

そう言ってタバコに火をつける。

「誰かさんが、ジャケット離せねーから、帰れなかったんだ。」

えっ?ジャケット?

目線を下に向ける。

確かに、私の手元には男物のジャケットが・・・。

「すっ、すいません」

あわてて、ベットの上で正座して頭を下げる。

・・・・。

こんなことってある?

来たばっかりの課長さんに迷惑掛けてるよお・・・。

「ふっ。それより、1回家帰った方が良いんじゃね~かと思って起こしたんだけど・・・」

そう言って、課長が時計を指す。

あっ。そうだ。

前の日と同じ服でなんか行けないっ。根ほり葉ほり、詮索されるに決まってるし。

「俺、先出るから。」

課長はたばこを灰皿で消すと、立ち上がって、私のベット上にあるジャケットを掴む。

「じゃあな、遅刻すんなよ」

課長は私の頭をポンポンして、部屋を出て行った。




「はあ~」

まさか、こんなことになるなんて・・。

今まで飲んで、記憶なくしたことなんてないのに・・・。

そこから動けなくて、呆然としてたけど、時計を見てビックリ。

「やばっ。」

時間を見て、あわてて動き出した。









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