最後の恋
いくらママがお金を残してくれたっていったって、女手一人で育てて来たんだ。

今までの学費、生活費でそんなに多くは残ってないと思う。

アパート借りるのだって、お金かかるし、家電だっていろいろ揃えなきゃいけないだろうし・・・。

働きながらっていったって、高校卒業したばかりの子の給料なんて、たかがしれてると思うし。

だから、高校生になってバイトできるようになったら、したいな~って思ってた。

やっと、おじさんの許可が出たんだ、このチャンスを逃すわけにはいかない!

「そうか。じゃあ、金曜日に学校終わったらおじさんのホテルに来てくれないか?」

「わかった。制服のままで良いの?」

「ああ・・・。」

まだまだいろいろ聞きたいことはあったのに、違う話題に話はそれていって結局、
何をするのか、どんなバイトなのかもわからないままだった。

でもホテルの高校生のバイトだ。

皿洗いか何かに決まってる。

そう、思ってた。


















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