最後の恋
9章 過去の思い出として
ブライダルフェアから約2ヶ月。

課長とは、半同棲のような生活になった。

週の半分を課長の部屋で過ごす。

課長の部屋にどんどん私の物が増えていく。

泊まった日は一緒に課長の家から出勤。

でも、ビックリしたことに誰も気づかない。

社内恋愛って本人達は隠してても、回りがけっこう気づいたりする。

でも、課長はそのへんさすがだなって思うほど、オンオフハッキリしてる。

おかげで、坂野さんも未だに課長のこと狙ってる。

彼女としては気が気じゃない。

けど、

課長のこと信じてるから、気にならない。


あの、ブライダルフェアの日のこと。

1週間くらい経ってから課長に言った。

課長は顔色変えずに「そうか」って言った。

でも、その日の夜はいつも以上に愛情表現がすごかった。

おかげで、私の心の中はいつも課長でいっぱい。

自分がこんなに恋愛体質だったことに驚いてる。

真比呂さんは浅姫は今まで恋愛してなかったから、余計吸収しやすいのねって笑ってた。

恋愛体質になって変わったこと。

それは今まで以上に花嫁さんの気持ちに近づけた事。

今までの、空っぽの心でやってたときとは違う何かが増えた。

今までの理想とは違う何かが。











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