きらきら
よく見ると、サッカー部は練習試合をしていた。
その時、私の目に飛込んできたのは遠くから見てもわかるぐらいに透き通った栗色の髪をした男…
広いコートにひときわ目立つ、彼の背中があったんだ。
彼は、何かにとりつかれたかのように巧みにボールを操っている。
――…すごい
その彼は、立ちはばかる人の間をするりするりと難なく交し、ゴールめがけて一目散に全力で走っていた。
そして…
ゴール!!!
「わーっ!すごーい!!」
私は思わず拍手した。
横にいた明美も、
「上手いねー!」
と一緒に拍手していた。
その姿を見て最初は
確かにさっきのはすごかったけど、なんでそんなに楽しそうになんだろう?
と思った。