Sweet☆プリンセス

俺の物はまおの物

外はまだ、少しオレンジ色をしているが、少しずつ“夜”が近づいてきて。

わりと過ごしやすくなった。

窓際には蚊取り線香を置いて、華やかな夕食。



「今日って、まおはどこで寝るんだ?」


不意に思い出した。

まおの荷物はなぜか俺の部屋にある。


寝るとこ…… と言っても、俺たちのいるリビングに布団をひくか、母さんと父さんの部屋、俺の部屋。


どう考えたって母さんと父さんの部屋は無しだ。 母さんが許しても俺が許さねー。 父さんの近くでまおが寝るだなんて…… 俺が許せるわけがない。


だったら、俺の部屋? まあ、ベットを貸してやってもいいが…… 俺はどこで寝るんだ? まおと同じ部屋…… つーのは、絶対無いな。



「まおちゃんは“樹の部屋”に決まっているでしょ? それ以外に家にどこに部屋があるっていうの?」


あー、やっぱりそうなるか。
俺の部屋にまおか……


「俺はどこで寝るんだよっ!」


「樹はリビングに布団でもなんか適当にひいて勝手に寝なさい!」



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