Sweet☆プリンセス
あれっ…… でも、あの時貰ったのはまおだけであって。 俺は貰っていない。


だから、その匂いを嗅ぐ事は無いはずだ。


じゃあ、一体どこで……



「いっくん家にもこれと同じシャンプーあったよね」


「……… 俺んち?」


ちょっと待て!
そんなシャンプーあるの、俺は知らないから。


毎日、自分ちの風呂を使っている俺でさえ気付いていないことを。
昨日、一回使ったまおがどうして知っているんだ?


「ゴミ箱にこの詰め替えのゴミが捨ててあったから知ったの。
おばさんと同じシャンプー使っているんだよ!」


母さんとか…… イヤだな。


この匂いはまおの匂いなのに。
母さんまで一緒だと…… あー、イヤだ、イヤだ。


母さん、早くシャンプー変えないかな……



「いっくん、そろそろ帰ろ?」


「あっ、そうだな」


そろそろ、後ろの『お姫さま』を送り届けるか。


グイッと、強く踏み込んだ。







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