支配者
「…とりあえず、部屋に上げてくれる?」

彼女はうなずき、扉を開けてくれた。

両親はリビングにいるとのことなので、バレないように静かにゆっくりと階段を上り、彼女の部屋へ行った。

彼女はベッドに座り、わたしは彼女の真向かいに腰を下ろした。

「あの、ね…」

「うっうん」

「ルナちゃん…。にぶいから気付いていなかったかもしれないけど」

ぐさっ★

…言葉が胸に突き刺さった。

「委員長、ね。今、みんなに命令しているの」

「わたしをイジメるように?」

「…うん」
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