支配者
「そう…。残念ね」
わたしはアオイに微笑みかける。
「今晩は満月。血族の集会があってね。サボるワケにはいかないのよ」
ランドセルを地面に下ろして、体を動かした。
「5人も相手に、頑張らないほうがいいよ。ケガさせたくないし」
「…わたしも大概『にぶい』って言われる方だけど、アオイも良い勝負よね」
くすっと笑って、目を閉じた。
そしてゆっくりと目を開けると、驚いた表情のアオイの顔が映った。
「眼が…赤い?」
「わたしが普通の人間だとでも思ってた? てっきり何かを勘付かれて、近付いてきたのかと思ってたんだけどね」
ばきっと首と手首を鳴らす。
わたしはアオイに微笑みかける。
「今晩は満月。血族の集会があってね。サボるワケにはいかないのよ」
ランドセルを地面に下ろして、体を動かした。
「5人も相手に、頑張らないほうがいいよ。ケガさせたくないし」
「…わたしも大概『にぶい』って言われる方だけど、アオイも良い勝負よね」
くすっと笑って、目を閉じた。
そしてゆっくりと目を開けると、驚いた表情のアオイの顔が映った。
「眼が…赤い?」
「わたしが普通の人間だとでも思ってた? てっきり何かを勘付かれて、近付いてきたのかと思ってたんだけどね」
ばきっと首と手首を鳴らす。