支配者
…最近、血族が表の世で暴れていることが増えた。

よくないことだと、マカは悩んでいた。

「…わたしも気になっていたところなの。だから実家でしばらく調べてみるわ」

同属達が長い沈黙を破り、何かに目覚め始めたことを…知らなければならない。

わたしも同じなんだから。

「ねぇ、マカ。引っ越すまで、あなたの家に泊めてくれない?」

「構わんが…。ルカとケンカでもしたか?」

「しないわよ。ただルカと住んでいることはバレてるからね。ルカにも引っ越すよう、言わなきゃ」

今回はわたしのミスだ。

彼女の安全が完全なところに、引っ越させてやらなきゃ。

「そう言えば、聞いていませんでしたね。ルカさんとルナさんのご関係」
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