支配者
笑顔で朝の挨拶をし合うわたし達を、クラスメートは恐ろしいものでも見るような眼で見ている。

なっ何か空気、悪い?

でもそこで、担任が入ってきた。

わたし達は慌てて自分の席に座る。

出席を取っている時、担任は今日の欠席者のことを言った。

二人の欠席者は、昨日イジメを受けていたコ達だった。

欠席の理由は、二人は昨日ケンカして大怪我を負った為、だった。

―ふぅん。

随分、恐怖支配が浸透しているのね。

予め口裏を合わせるように仕向けたのか。

アオイに視線を向けると、彼はニッコリ微笑んだ。

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