ローソ
♪♪♪~

謝りっこしたその時、病室のベッドの方から「スーパーヒーロー・ローソ」のエンディングテーマ「人は皆・・・」のメロディがながれだしたのです。

怖いもの知らずの私と瀬奈は、音のする方へと近寄り、布団の中に手を入れました。

「ケータイだ・・・」

私は自分用携帯を持っているので、感触だけで携帯だと分かった。
瀬奈が

「メール!?」

と、わくわくしながら瀬奈が布団を捲り携帯を取り出した。

「んー・・あれ!?赤いのついてる!ドロドロしてる!!」

と言いながら皆に見せる。
と・・夏が・・・
「ドロドロしてるって事はまだ新しいんじゃない?」
と、青ざめた顔で言った。

その言葉でギャーギャー叫んでた奴等が、一斉に静まった。

「なあー愛彩!ベッドの中後は何かないの?」

健がベッドの方に指さし。
私はチラッとベッドの方に目をやり、直ぐに瀬奈の持っている携帯に目を移した。

「血だけが沢山・・」

ついに怖がりと涙もろい人達は泣いてしまった。

「瀬奈!ちょっとそれ貸して」

「あ、うん」

瀬奈から血でドロドロの携帯を受け取り、カチャカチヤとメール受信を確認する。受信一件・・・
そこを私は恐る恐る押した。

と、画面にでてきたのは「暗証番号は?」の文字。

「ねえ・・・真紀子、暗証番号って分かる?」

「え?はい?いきなり言われても・・っちょっとそれ貸して?」

と言い真紀子が手を伸ばした。私はそれに気づき「はいっ」といって真紀子に渡した。
真紀子が携帯画面を見て何かを考え出した。
数分して真紀子が顔を上げ
「分かったかも」
と言った。

皆が真紀子の周りに集まる。

「多分だよ?そんな期待しないで!?」

「んなの良いから早く言え」

郁也が俺様口調で言う。

「答えは950535よ・・・理由は簡単まず今の音楽ローソのやつでしょ?で携帯でローソと打つ時、9の数字のあるところを五回押す。するとローソの”ろ”が打てるでしょ?で長棒?は0を五回。そは3を五回。で950535よ。」

と言い、今の番号を打ち決定ボタンを押す。

「ほら!当たり!」

と言い本文を一人で先に読み始めた。

< 6 / 52 >

この作品をシェア

pagetop