水色の運命
「同級生の
山川さんいたじゃん?
今度結婚するんだって」

どこから情報を入手してくるかは知らないが
クミはそういった話をよく知っている。


「相手は?」

ノンもその手の話題が
嫌いではない。


「五歳上の人で
できちゃった婚だって」

「へぇ〜すごいね」


同級生の話。
芸能人の話。
ファッションの話。

女の子同士が普通にする話題で
ノンとクミは盛り上がった。


しゃべり疲れたのか
一瞬だけだが
無言の時間が流れる。


それでも中学生の時からの付き合いなので
苦痛な時間ではない。


クミは
アイスコーヒーが無くなり、残っている氷のかけらをストローでいじっている。


下に向けていた視線を
ノンに向けると

「あのさ…」

とクチをひらいた。


それと同時に
ノンは空気が変わったのがわかった。
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