水色の運命

アイの出勤時間までしかいられないため
単刀直入に話を始める。

｢ねぇアイ。
アツシが好きって気持ちは分かるんだけど…｣


切り出し方が悪かったのか
アイの表情が変わる。


｢アタシが好きでしてる事だから｣

ムッとした顔をするアイ。


｢クミが言ってたよ｣

ノンを睨み付け
アイはクミの名前を出した。


輝きのない目に睨み付けられると
恐怖心が増す。

まるで不気味な人形に
睨まれているようだ。


そして
クミに不信感を抱くノンは
クミの名前をきき余計に恐怖心が増した。



｢彼氏がいる時は女同士の付き合いしないのに
都合が良くなると近寄ってくる。
都合のいいように使ってるって｣


都合のいいように使ったつもりはない。


でも
そうとられても仕方のない行動をしていた。


ここで謝ったら
"都合のいいように使った"
と言ってしまうのと同じ。


ノンは
何も言えずにいた。