水色の運命
いい天気。
今日は行楽日和で出かける人が多いらしい。

今朝のテレビで
お天気お姉さんが教えてくれた。


でもノンにはそんな相手はいない。

そして
そんな気分でもない。


アイと会った次の日
ノンはバイトを辞めた。

人間に関わるのが怖くなった。


〜♪♪♪♪〜


部屋でゴロゴロしていると携帯電話の鳴る音が
響いた。


着信画面を見ると
ため息をつき

「はい」

少し暗い声で
電話に出る。


「この前アイに会ったんだって?」

クミの第一声はそれだ。

「痩せちゃって気持ち悪かったでしょ?」

ケラケラ笑いながら言うクミに
黒いものが渦巻く。


「気持ち悪くはないけど痩せてたね」

ノンが言うと

「アイ怒ってたよ」

まるで誰かと誰かが
トラブルになるのを楽しんでいるかのように
言った。




「親が親だから
娘も娘なんだねって言ってた。
ムカつかない?」


クミのセリフに
ノンの中の黒いものが
あふれ始める。
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