水色の運命
「親は関係ないじゃん!」

珍しく
ノンの強気な態度。


「アタシじゃなくて
アイが言ったんだよ」


クミは少し焦りながら
アイのせいにする。


「まぁ
アタシはノンの家が色々大変なの分かってるからさ」


自分は味方だよ。
まるでそんな風な口調なクミ。


でも
もう何も信用しない。

クミの言葉なんか
信用できない。


黒いものが
あふれて止まらない。


嫌い・嫌い・嫌い。

うっとおしい。

関わりたくない。


醜くて黒い感情が
だんだん膨れ上がる。


「今忙しいから切るよ」

ノンは気持ちが押しつぶされそうになり
電話を切った。
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